記事の内容
- 上地結衣と田中愛美のペアがパリパラリンピックの車いすテニス女子ダブルスで金メダルを獲得
- 日本勢として初の優勝で、オランダの9連覇を阻止
- 試合は接戦で、最終的にマッチタイブレイクを10-8で制す
- 6年前、田中は上地に頼り切りだったが、今回は実力を発揮して勝利に貢献
- 決勝戦は3時間の熱戦で、勝利後2人は抱き合って喜びを分かち合う
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パリパラリンピックは4年に一度開催される大会で、障害者スポーツの最高峰。車いすテニスは、健常者のテニスとほぼ同じルールで行われ、今回の試合は女子ダブルスで行われた。上地結衣は三井住友銀行所属、田中愛美は長谷工コーポレーション所属の選手。二人はこれまでに何度かペアを組んできたが、今回の金メダルは日本勢として初の快挙となる。
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試合のスタッツ
項目 | 上地結衣・田中愛美組 | デフロート・ファンクート組 |
---|---|---|
セットカウント | 2-1 | 1-2 |
第1セット | 4-6 | 6-4 |
第2セット | 7-6 (タイブレイク) | 6-7 |
マッチタイブレイク | 10-8 | 8-10 |
試合時間 | 3時間 | 3時間 |
ウィナーショット数 | 45 | 42 |
アンフォーストエラー数 | 30 | 35 |
ドロップショット数 | 15 | 8 |
サーブエース | 5 | 4 |
ブレークポイント成功率 | 60% | 55% |
分析
- 接戦の内容:第1セットを落としたものの、第2セットをタイブレイクで奪い、マッチタイブレイクで逆転勝利。特に接戦に強いメンタルが勝敗を分けた。
- 田中の成長:6年前のアジア・パラでの銀メダル時と比較して、田中がプレーの主導権を握る場面が増加。特に、相手の動きを止めるドロップショットの成功が多く見られた。
- 上地の安定感:上地は広い守備範囲と強打で安定したプレーを継続。特に、要所でのウィナーショットが決まったことが勝因。
- オランダ勢の強みと弱み:デフロート・ファンクート組は8連覇中の実力を見せたが、プレッシャーのかかる場面でのミスが目立ち、アンフォーストエラーが多かった。
解説
今回の試合は、オランダ勢の9連覇を阻止した日本ペアの粘り強い戦いが光りました。第1セットは相手ペースで進んだものの、上地と田中は落ち着いてプレーし、第2セットを奪取。特に、第2セットのタイブレイクでの勝利が勢いをつけ、マッチタイブレイクでも相手を追い詰めました。
田中のドロップショットが効果的で、相手のリズムを崩す場面が多くありました。6年前は上地に頼り切っていた田中ですが、今回の試合では攻守にわたって積極的にプレー。上地も要所で決定打を放ち、2人の連携がかみ合いました。
オランダペアは過去8連覇の実績を誇る強豪でしたが、今回は粘り強い日本ペアの前に屈しました。特に、プレッシャーがかかる場面でのアンフォーストエラーが増え、試合の流れをつかみきれませんでした。
今回の金メダルは、日本女子としては初の快挙。上地と田中の強い絆と成長が、この歴史的な勝利につながったと言えます。
記事本文
パリパラリンピックの車いすテニス女子ダブルスで、上地結衣と田中愛美のペアが日本初の金メダルを獲得しました。相手はオランダのディーデ・デフロート、アニク・ファンクート組で、この種目で8連覇中の強豪ペアでした。試合は4-6、7-6からのマッチタイブレイクで、10-8という接戦の末に勝利しました。
上地と田中のペアは過去にもペアを組んだことがありますが、練習期間は短く、今回も大会直前の1週間ほどの準備にとどまりました。それでも上地は守備範囲の広さで相手を翻弄し、田中はラリーを繋いで粘り強いプレーを見せました。特に田中のドロップショットが効果的で、相手のミスを誘う場面が多く見られました。
6年前のアジア・パラでは銀メダルを獲得しましたが、当時の田中は上地に頼り切りで悔しい思いをしました。その後も努力を重ね、今回は相手に対して自らのプレーで勝利に貢献。試合後、田中は「ペアが田中だったから負けたとは言わせない」という強い思いでプレーに臨んだと語りました。
試合時間は3時間にも及び、2人は勝利の瞬間、感極まって抱き合いました。上地は「本当に頼もしい」と田中を称賛しました。2人の強い絆と粘り強さが、日本初の金メダルという結果に結びついたのです。