記事の内容
- ノバク・ジョコビッチ選手が全米オープン3回戦で敗退。
- 対戦相手はアレクセイ・ポピリン選手(オーストラリア)、試合結果は4-6, 4-6, 6-2, 4-6。
- ジョコビッチは13本のダブルフォルトなどで精彩を欠き、自身でも「最悪のテニスだった」とコメント。
- ジョコビッチの3回戦敗退は2006年以来18年ぶり。
- 勝利したポピリンは4回戦で第20シードのフランシス・ティアフォー選手(アメリカ)と対戦予定。
- 今シーズン、ジョコビッチを含むビッグ3が全てのグランドスラムで無冠に終わるのは2002年以来。
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生涯ゴールデンスラムとは?
- 生涯ゴールデンスラムは、全豪オープン、全仏オープン、ウィンブルドン、全米オープン、オリンピックの5大会を全て制覇すること。
- ジョコビッチは2024年のパリ五輪で金メダルを獲得し、史上3人目の達成者となった。
ビッグ3とは?
- ビッグ3とは、ロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチの3選手を指す。
- 2000年代以降、男子テニス界を長期間にわたり支配してきた選手たち。
ジョコビッチ vs. ポピリン 3回戦 スタッツ
項目 | ノバク・ジョコビッチ (セルビア) | アレクセイ・ポピリン (オーストラリア) |
---|---|---|
勝利セット | 1 (6-2) | 3 (6-4, 6-4, 6-4) |
試合時間 | 3時間19分 | 3時間19分 |
エース | 16 | 12 |
ダブルフォルト | 13 | 5 |
ファーストサーブ成功率 | 61% | 67% |
ファーストサーブ得点率 | 70% | 72% |
セカンドサーブ得点率 | 45% | 53% |
ウィナー | 36 | 50 |
アンフォーストエラー | 49 | 38 |
ブレークポイント成功率 | 3/11 (27%) | 5/14 (36%) |
総得点数 | 117 | 125 |
詳細分析
- サーブの不安定さ: ジョコビッチは13本のダブルフォルトを犯し、サービスゲームの安定感を欠いていました。ポピリンのサーブの安定感に対して劣っていたのが敗因の一つです。
- ブレークチャンス: ポピリンは14回のブレークチャンスのうち5回成功し、ジョコビッチのブレークチャンス成功率(27%)を上回りました。特に重要な場面でブレークに成功したポピリンのプレーが光りました。
- ウィナーとエラーのバランス: ポピリンは50本のウィナーを決め、ジョコビッチのウィナーを大きく上回りました。また、ポピリンはジョコビッチよりアンフォーストエラーが少なく、安定したプレーを維持していました。
- ファーストサーブ得点率: ジョコビッチとポピリンのファーストサーブ得点率は拮抗していましたが、ポピリンがより効率よくポイントを重ねていました。
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記事本文
ノバク・ジョコビッチ選手(セルビア)が全米オープン男子シングルス3回戦で第28シードのアレクセイ・ポピリン選手(オーストラリア)に4-6, 4-6, 6-2, 4-6で敗れ、18年ぶりの3回戦敗退となりました。ジョコビッチ選手は今シーズン、四大大会25回目の優勝を目指していましたが、予想外の敗戦となり目標には届きませんでした。
ジョコビッチ選手は試合中、13本のダブルフォルトを記録するなどプレーに精彩を欠き、「今日は史上最悪のテニスをしてしまった」と振り返りました。特にサーブが安定せず、相手にチャンスを与える場面が目立ちました。対するポピリン選手は試合を通してアグレッシブなプレーを展開し、50本のウィナーを決めるなど圧倒的なパフォーマンスを披露しました。
試合後のインタビューで、ポピリン選手は「過去の対戦から学び、今日はチャンスを活かすことができた」とコメント。ジョコビッチ選手との過去の対戦経験が自信に繋がったと話しました。ポピリン選手はこれまでジョコビッチ選手に全豪オープンやウィンブルドンで敗れていましたが、今回の勝利で四大大会での初の16強入りを果たしました。
ジョコビッチ選手にとっては今回の敗退が大きなショックであり、試合後には「パリ五輪での疲れもあり、ニューヨーク到着時には精神的にも肉体的にもフレッシュではなかった」と、金メダル獲得の影響があったことを認めました。ジョコビッチ選手が四大大会で無冠に終わるのは2017年以来のことです。
一方で、勝利したポピリン選手は次の4回戦で第20シードのフランシス・ティアフォー選手(アメリカ)と対戦予定です。ティアフォー選手は第13シードのベン・シェルトン選手(アメリカ)を下しての勝ち上がりであり、今大会の注目の一戦となります。
今回のジョコビッチ選手の敗戦により、ビッグ3全員がグランドスラムで無冠となったことは、テニス界において大きな節目を迎えたことを示しています。ビッグ3の時代が終わりを迎えつつある中、若手選手の台頭がさらに期待されるシーズンとなりました。
今回のジョコビッチ選手の敗退は、テニス界にとって大きな驚きでした。彼は長年、グランドスラムの舞台で圧倒的な強さを見せ続けてきた選手であり、その姿が3回戦で姿を消すというのは信じられないほどの波乱です。
特に、13本ものダブルフォルトや、サーブが安定しなかった点は、彼らしいプレーではありませんでした。パリ五輪での金メダルという偉業達成からくる疲労もあったのでしょうが、それでもジョコビッチなら修正できるはずという期待があっただけに、ショックが大きいです。
一方、ポピリン選手は素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。50本ものウィナーを放ち、ジョコビッチから5度のブレークに成功するなど、まさに完璧な試合運びでした。これまでジョコビッチに敗れ続けてきた彼が、過去の経験を糧にして勝利を掴んだ姿は、若い世代がビッグ3を超えていく瞬間を見たようで感動しました。
今回の敗戦でジョコビッチの時代が完全に終わったとは思いませんが、若手の台頭がこれまで以上に激しくなっていることを実感します。世代交代の波が加速する中、ジョコビッチ選手がどのように次の挑戦に向けて立て直していくのか、今後も注目したいと思います。
試合を観ていると、ジョコビッチの不調が際立つ一方で、ポピリンの成長と自信がどれだけ大きいかを強く感じさせられました。テニスは本当に何が起こるかわからないスポーツであり、それがまた魅力的なところです。